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「移住風景~八頭町地域おこし協力隊活動の現場から~令和7年2月号」を掲載しました。
昨年12月に緑浄寺住職の治田裕臣さんの講話会に参加してきました。私達が何気なく過ごしている日々は失って初めて気付くありがたいものである。そんな当たり前の日常を「ありがとう」の気持ちを持って過ごすことが大切だと、日々の暮らしにおいて大切なことを改めて気付かされました。また、「ありがとう」の反対は「当たり前」だとも。
たしかに仕事でも家族でも「ありがとう」の言葉や態度があるのと「当たり前」という言葉や態度をされるのでは、相手の感じる疲労感や会話の気持ち良さは明らかに異なります。上手くいかないときには一度立ち止まって、「当たり前」になっていないか、自分を見つめ直していきたいと感じました。
私は地域の皆さんのあたたかい心遣いや優しさに助けられながら、無事に八頭での初めての冬を迎えることができました。今年は巳年。復活と再生を意味することから新しいことが始まる年とされ、巳(み)年の読み方から実を結ぶ年とも言われています。
昨年頂いたたくさんの「ありがとう」を胸に、今年も八頭町のために少しでもお役に立てるよう、感謝の気持ちを忘れずに地域おこし協力隊としてもう一段階躍進できるよう努めていきたいと思っています。あらためて今年もご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
(写真1)地域の皆さんと一緒に
昨年12月末、岐阜県で高校ホッケー最期の全国大会が行われました。私は帯同トレーナーとして参加させて頂きました。大会前はインフルエンザが流行り、全員が揃わなかったり、ホッケー場の改修工事でなかなか満足いく練習ができなかったりと不安が残る中、大会は始まりました。
初戦は動きが固く前半が終了。後半にやっと点を取り勝ちました。そして準々決勝、準決勝ともにハードでしたが守備が安定していて決勝までに失点は0点におさえました。
決勝戦は点の取り合い。お互い一歩も引かない激しい攻防でワクワクドキドキの試合が繰り広げられました。あっという間の60分。終わってみれば4―3で勝利し、優勝することができました。そして今大会と国民スポーツ大会とで2冠という快挙も達成できました。八頭高のホッケー部に関われたこととても感謝しています。
応援してくださった方々、関係者の皆さんほんとうにありがとうございました。これからも頑張りますのでよろしくお願いします。
(写真1)第56回全国高等学校選抜ホッケー大会in岐阜
八頭町に来てはじめての冬。12月、1月とどんどん気温が下がり、幾度かの雪を経験しました。
出身地である神奈川県では積雪は年に一度あるかないか。遊び方もままならない私を尻目に、雪が積もれば近所のこどもたちはにっこにこ。それを見て私も童心に帰りにっこにこ。私が住む八東を含め、季節ごとに違う景色を見せてくれるのは、中山間地ならではの楽しみ方かもしれません。
ある雪の日。汗をかきながら雪かきをしていると、寒いから鍋をしましょう!と、研修中に知り合い、公私にお世話になっている果樹農家さんにお誘いいただき、自宅で鍋を囲む会を開催しました。鍋をつつきながらお酒を飲み、今年の作柄やいろいろなことを話しているうちに夜はふけていき、私は幸せな気持ちでにっこりしながら就寝しました。
次の日、外を見たら昨日見えていたアスファルトは消え、真っ白な世界が広がっておりました…。
(写真1)冬の楽しみ・・・?(1)
(写真1)冬の楽しみ・・・?(2)
すっかり身近な食材から離れてしまったフナですが、全国各地でかつては食用に利用されてきました。中でも寒ブナは美味いとされていて、今でも宍道湖周辺では冬になるとフナが魚屋に並びます。また石川県の邑知潟でも年始の料理としてフナが用いられ、佐賀県ではふなんこぐいという、フナの昆布巻を1月20日に食べる風習が残っています。
鳥取でも湖山池周辺の古い話で、年末年始のために湖山池や水尻池に寒ブナを捕りに行っていたというお話を聞くことが出来ました。
私も、昨年冬の池干しなどで沢山いただいたフナを様々な料理で頂いています。フナの甘露煮を押し寿司にしたもの、これは印旛沼の食べ方です。また1度焼き干しにしたフナを煮付けたり、出汁にしたり、こちらは全国的にある料理ですが、上質な出汁が取れて本当に美味しい。大量に作って、年越しそばの出汁にも役に立ちました。
ひと手間かければフナは美味い。フナが身近な食材だったのは、沢山いたからだけでなく、そもそも食材としてのポテンシャルが高いからなのだと気付かされる年越しとなりました。
(写真1)池干し後は多くのフナが捕れる
(写真2)フナの焼き干し保存が効き味も良くなる
(写真3)煮つけや押しずし等各地のフナ料理
全国的なインフルエンザ等の流行が報道でしばしば流れています。寒波による激しい寒暖差の影響でしょうか、町内でも担当者含め体調不良の方が多く見受けられます。厳しい八頭の冬の中で隊員の健康を願うと共に、雪や寒さならではの良い思い出も作ってもらえるよう頑張ります。(田渕)
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