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野山へ行く際はダニの感染症に注意しましょう!
毎年、県内でダニの感染症が発生しています。特にダニの活動が盛んな春から秋にかけて注意が必要です。
ダニによる感染症
1.日本紅斑熱
- 日本紅斑熱は、日本紅斑熱リケッチア(Rickettsia japonica)による感染症で、毎年、県内でも発生が見られます。
- リケッチアを保有するマダニに咬まれることで感染します。ヒトからヒトへの感染はありません。
- 潜伏期間は2~8日で、頭痛、全身倦怠感、高熱などを伴って発症し、発疹が手足等から全身に多発します。
2.つつがむし病
- つつがむし病は、つつがむし病リケッチア(Orientia tsutsugamushi)による感染症で、毎年県内でも発生が見られます。
- リケッチアを保有するつつがむしに咬まれることで感染します。ヒトからヒトへの感染はありません。
- 潜伏期間は5~14日で、頭痛、全身倦怠感、発熱などに伴って発症し、発疹は顔面や体幹に多く出現します。
3.重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
- 平成23年に中国で初めて特定された、SFTSウイルスに感染することにより引き起こされる病気で、ウイルスを保有しているマダニに咬まれることで感染します。
- ウイルス自体は以前から国内に存在していたと考えられますが、平成25年1月に山口県で国内初の感染事例が確認されて以降、毎年60~90名前後の患者が報告されています(平成25年3月には感染症法上の四類感染症に指定)。
- 多くの場合、ウイルスを保有しているマダニに咬まれることにより感染しますが、稀に血液等の患者体液との接触により人から人への感染も報告されています。
- マダニに咬まれてから6日から2週間程度の潜伏期間を経て、主に発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が出現し、時に頭痛、筋肉痛、神経症状(意識障害、けいれん、昏睡)、リンパ節腫脹、呼吸器症状(咳など)、出血症状(紫斑、下血)を起こします。
- 治療は対症療法しかなく、有効な薬剤やワクチンはありません。
県内の発生状況
鳥取県感染症情報センター(鳥取県衛生環境研究所)のホームページ
- 日本紅斑熱およびつつがむし病<外部リンク>
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)<外部リンク>
ダニによる感染症の予防について
農作業や墓参り等で野山や畑等に行くときは、ダニに咬まれないように次のことに注意してください。
- 肌を出来るだけ出さないよう長袖、長ズボン、手袋等をしましょう。
- 虫よけスプレーを使用しましょう。
- 服は、ダニの付着が目立つ、白い色にしましょう。
- 地面に直接寝転んだり、腰を下ろしたりしないよう敷物を敷きましょう。
- 服にダニが付着している可能性があるので、帰宅後はすぐに入浴し、新しい服に着替えましょう。
- 野山などに出かけられた後、体にマダニに咬まれたと疑われる刺し口がみられ、発熱等の症状が出た場合は、速やかに医療機関を受診してください。
- マダニに咬まれたペットが感染症を発症する場合もあります。ペットを屋外へ連れて行ったあとは、ペットにダニが付着していないかをよく確認しましょう。また、ダニに咬まれた動物からの感染も報告されていることから、体調不良等の動物を触る場合は注意してください。
関連リンク
ダニの感染症に注意しましょう!(鳥取県健康政策課)<外部リンク>