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約200年前、郡家地域を襲った大干ばつの際に、私財を投じて全長10.8キロに及ぶ農業用水路「安藤井手」を築いた安藤伊右衛門。
その偉業をたたえ、工事の完成を祝った「穴井手祭り」「弁天祭り」が、のちに「安藤祭り」と呼ばれるようになり、今も地域の伝統行事として隔年で受け継がれています。
今年は9月27日(土曜日)に「安藤祭り」が開催され、郡家東区・中北区・西区の踊り子たちがそれぞれの屋台を引きながら地域内を練り歩きました。
本踊りに先立ち、郡家駅コミュニティ施設「ぷらっとぴあ・やず」では、アマチュア講談師の笹熊吾光さんが安藤伊右衛門を題材とした講談を披露。来場者は、安藤伊右衛門の偉業について学びを深めていました。
午後2時、祭りの開始を告げる音花火が打ち上げられると、各区の踊り子たちがそれぞれのスタート地点から練り歩きを開始。各所で傘踊りや花笠踊り、手踊りなどを披露し、祭りの様子を一目見ようと沿道に集まった観客を魅了しました。
夕方には郡家駅前に3つの屋台が集まり、かわいらしい子どもたちの踊りから迫力ある大人たちの舞まで、各区自慢の演舞を次々と披露。
一斉踊りの最後には、郡家中北連の呼びかけで観覧者も一緒に鳴子踊りを行い、会場は熱気と笑顔に包まれました。


その後も屋台は再び地域を練り歩き、夜でも掛け声が響き渡っていました。
安藤伊右衛門の偉業をたたえる歴史ある安藤祭り。地域の人々の思いが受け継がれ、温かく活気に満ちた一日となりました。