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くつろぎタイム2024年6月号を発行しました
くつろぎタイムでは、おすすめの書籍を紹介します。
くつろぎタイム2024年6月号 [PDFファイル/327KB]
お父さん大集合
6月16日は父の日だなぁ。
どれ、何か「父」にちなんだ本でも読むか。
『ぼくのお父さん』
矢部太郎/著 新潮社
芸人・マンガ家の著者が自身の「お父さん」のことを描いた漫画作品。絵本作家のお父さんは、太郎さんが転んでも、泣いても、どんなときでも、その姿を絵に描く。ご飯のおかずまでも描こうとするから、おかげでおかずはどんどん冷める。
本を開けば、著者の描くほんわかな世界が広がっている。
『傑作はまだ』
瀬尾まいこ/著 ソニー・ミュージックエンタテインメント
加賀野(かがの)という男のもとに、生まれてから一度も会ったことのなかった息子・智(とも)が現れた。25歳の息子といきなり始まった同居生活で、加賀野は無関心だった外の世界のこと、そして智のことに少しずつ目を向けていく。
なぜ、智は父のもとにやってきたのか。気になる一方、智との生活の終わりが近づいていた。
『銀河鉄道の父』
門井慶喜/著 講談社
仕事のため、岩手から京都に来ていた政次郎(まさじろう)のもとに、長男が生まれたという電報が届く。「賢治(けんじ)」と名付けられた子は、後に童話作家「宮沢賢治(みやざわけんじ)」として知られる。
賢治と家族が過ごしてきた日々の歴史が、父・政次郎の視点で描かれる。これは、宮沢賢治の生涯を知る物語であり、息子と向き合ってきた父・政次郎の物語でもある。
『井上ひさしから、娘へ』
井上ひさし・井上綾/著 文藝春秋
2004年から2009年までタウン誌「月刊いちかわ」で連載された、作家・井上ひさしさんと次女の綾さんの57通の往復書簡をまとめた1冊。
家族との様々なエピソードもありつつ、井上ひさしさんが綾さんに向けて紡いだ言葉の中には、読者にもきっと響く言葉が見つかるはず。
連載が終わった5ヵ月後の2010年4月に井上ひさしさんは永眠された。
『牧野富太郎 日本植物学の父』
清水洋美/文 里見和彦/絵 汐文社
朝の連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデルとなった植物学者・牧野富太郎(まきのとみたろう)。幼少期から植物に興味を持ち、やがて植物学を更に深めるため上京する。生活が苦しくても、研究することを決して断念しなかった。
植物を我が子のようにどこまでも愛し、発見して名前をつけた植物は1500種類。まさに「日本植物学の父」である。