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くつろぎタイム2024年2月号を発行しました
くつろぎタイムでは、おすすめの書籍を紹介します。
くつろぎタイム2024年2月号 [PDFファイル/328KB]
Books Of The Year 2024 vol.2
司書が2023年に読んだ本の中から、おすすめの本を紹介します。
『成瀬は天下を取りにいく』
宮島未奈/著 新潮社
いつだって自分を貫き通して周囲を惹きつける少女・成瀬が、様々なことに挑戦する6話の連作短編。したいこと全部なんてできやしない。そんな考えを吹っ飛ばす清々しさに満ちています。自称凡人の幼馴染・島崎との小気味よいやりとりも見どころ!
さっぱりした文体がすきな方には年齢問わずおすすめです。
『母という呪縛 娘という牢獄』
齊藤彩/著 講談社
医学部進学を強要され、9年間の浪人生活を送った女性が、自らの手で母親を殺害した事件を取材した本。衝撃的な内容で読むのにエネルギーがいりましたが、彼女は決して特異な人物ではないと感じました。子どもにとって「家」が一番安心できる場であるために、社会はどうあるべきか。いろいろ深く考えさせられました。
『陰摩羅鬼の瑕(百鬼夜行シリーズ8)』
京極夏彦/著 講談社
百鬼夜行シリーズの新刊が17年ぶりに出版され、途中辞めにしていたこの本を読み切ろうと再挑戦。20年、気になりつつ、厚さゆえになかなか手に取れずにいました。眩々(くらくら)する文章に翻弄されながらもやはり面白い!現在、620頁。この文がでるころには、きっと読み切り、すっきりした私がいるでしょう。
『神主はつらいよ とある小さな神社のあまから業務日誌』
新井俊邦/著 自由国民社
前職はエンジニア!著者は突然実家の神社を継ぐことになった経歴の宮司さん。お賽銭のキャッシュレス化、宮司さんには手先の器用さも重要など、興味深い事情まで知ることができました。宮司さんの仕事内容、気になりませんか?この本を読めば、へ~っと勉強になりますよ。
『赤いモレスキンの女』
アントワーヌ ローラン/著 吉田洋之/訳 新潮社
フランスの恋愛小説。女性もののハンドバックを拾ったパリの書店員が、その中身をヒントに落とし主を探していくうちに恋に落ちてしまうなんて、ロマンティック好きの私にはたまりません。赤い手帳、カフェのテラス席…、お洒落な雰囲気漂うフランス映画を観るように楽しみました。
注意事項
- 紹介した本は2023年に出版されたものとは限りません。
- 八頭町立図書館で借りる事ができます。